負荷をかけた運動
無意識に体をコントロールしている錐体外路系の動きをいかに治療に応用できるのでしょうか?
一つの動きの形を作ります。その形をそのまま、相手に維持してもらい、術者が負荷をかけます。
この時は呼気の動きに合わせるような運動を再現させるのです。
錐体外路系を利用したとき驚くほど、体は変化します。
日々の施術を通して実感しています。
股関節痛で夜も眠れない程の痛みも数回負荷をかけただけで痛くなくなるのです。時間にすれば数分です。信じられますか?
来られた方には、運動の方法を細かくお伝えしていますが、練習して体の動きを観察して来られる方はごく一部の方です。
努力する人は少ないのです。
一番熱心は方は二時間半かけて治療にこらる方です。その方が来られると一番緊張しながら施術を行います。
真剣勝負なのです。責任があるのです。
その方は生まれつき股関節が悪い方です。波打つように歩かれていました。痛みの為に手術も決意されたところから御縁がありうちに通うようになられた方です。
今は杖なしで歩きたいと言われています。波打つ歩きも指導して動かし方が理解できるたびに改善しています。その変化は理解した途端に改善するのです。
本人は先天的な疾患がこんなに改善するとはといわれます。先天的といわれる内容が問題であると考えますが、一つだけ言えることは本来、生きている限り、元の状態、本然の状態に体は戻りたがっているのです。
本来、手技は二次的な治療で在り、息と動きに対する理解、深慮・悟りが根本治療と考えます。
来られている方は是非、運動処方に対して体と対話しながら反復練習をして頂きたいです。これほど素晴らしい治療はありません。
そして、動かしながら感じた事、疑問点を次回来られた時にたずねていただけたらと思うのです。
私自身も成長していることを感じます。日々、導きを受けて理解が深くなっています。感謝する事も多いのです。施術中に悟ことも多いし、歩くときに感じることも多いのです。私の使命分野であると思っています。